爪は切らずに、磨きたい。
能ある鷹は爪を隠すけど、能ある人は爪を切るのかな…
できないこと、ないことを恥ずかしがって、隠すならわかりやすい。
タチが悪いのは、できること、あることを恥ずかしがって、隠してしまうことも、たくさんあるということだ。
私は身長176cm。
まぁ、統計的な平均身長より多少、高いとは思うが、驚くほど高いというわけでもない。
小学生の頃の私は、クラスの中で、一番、二番を争う背の高さだった。
イヤぁ、それが本当に嫌だった。
私の職場の後輩など、それほど小さくもないと思うのだが、自分の小ささを二言目には嘆いている。
そういう立場からすると、背が高いのが嫌だったなんて、贅沢にも程がある、ということだ。
とはいえ、少なくとも私は、人より抜きん出たいクセに、人と違うこと、目立つことに抵抗感がある。
先ほどの私の後輩など、びっくりしてしまうほどの仕事の処理力があるのに、それを活かそうとしないように私には見える。
背の低さにこだわるように、いつでもできないこと、ないことを嘆いて、できること、あることをまっすぐ認めないように、あえてしていると、私には見える。
能ある鷹は爪を隠すけど、能ある人は爪を切ってしまうようだ。
爪は多少、切らないと不潔でもあり、危険もあるが、切り過ぎれば深爪だ。バイキンなんか入ってしまったら大変!何しろ、本人が一番、痛いはずだ。
さてさて、私にはどんな爪が生えているのだろう。
ないことを探さず、あるという前提で、探してみよう。
そして、切るのではなく、磨いてみようと思う。